このページは災害速報や現在進行中の避難情報を扱いません。災害時は、気象庁やお住まいの自治体などの公式情報を確認してください。
冒頭の要点
- 普段いる場所から玄関まで、家族と実際に歩いて点検します。
- 床の物を減らし、倒れる・動く物が出口を塞がない配置にします。
- 夜間や停電、子ども・高齢者など家族の移動条件も重ねて確認します。
今日やること
リビングや寝室から玄関まで、一つの経路を5分だけ歩きましょう。途中で「暗くても、物につまずかず、扉を開けて通れるかな?」と確かめます。
要点カード:まず床に置いた荷物を一つ移します。通路を広くするために、新しい防災用品を買う必要はありません。
この記事で分かること
この記事で扱う「避難経路」は、部屋から玄関など屋外へ出る場所までの、家の中の通り道です。自宅から避難先までの屋外経路は、別記事の「安全な避難経路の決め方」で確認します。
まず一本、玄関まで歩いてみる
家族が長くいるリビング、寝室、子ども部屋などから一か所を選び、玄関まで歩きます。家具が転倒・移動した場合や、収納扉が開いた場合も想像してみましょう。
経路は一つだけで十分とは限りません。住宅の出入口や建物のルールに応じて、別の経路があるかも確認します。ただし、窓やバルコニーなどを一律に避難口とは決めず、管理者や自治体消防の案内に従ってください。
5つの順番で点検する
1. 床置きを減らす
廊下や玄関の段ボール、買い物袋、玩具、掃除道具などを移します。日常は小さく感じる物でも、暗い中ではつまずく原因になります。
- 廊下の床に荷物を置いていない
- 玄関の靴を必要以上に出したままにしていない
- 非常持ち出し袋が通路や扉を塞いでいない
- 電源コードや延長コードが動線を横切っていない
2. 倒れる・動く物の向きを見る
東京消防庁は、避難通路や出入口付近に、転倒・移動しやすい家具類を置かないよう案内しています。棚、姿見、コート掛け、ワゴンなどが倒れたとき、廊下や玄関を横切らないか確認しましょう。
配置を変えられるなら、まず移動や向きの変更を検討します。その後、家具と壁の条件に合う固定方法を確認します。
3. 扉の開閉範囲を空ける
玄関扉、室内扉、収納扉を実際に開けます。家具や荷物が動いたときに、扉の前へ入り込まないかも見ます。
玄関に非常持ち出し袋を置く場合も、扉の開閉、靴の着脱、家族が通る動きを妨げない場所を選びます。
4. 暗い時間を想定する
夜間や停電時は、普段より足元が見えにくくなります。寝床の近くにライトを用意し、暗い中でも手を伸ばして取れるか確認します。
ライトは落下物の下敷きになりにくく、日常の移動を妨げない場所に置きます。定期的に点灯と電池の状態も確認しましょう。
5. 家族の動きで通ってみる
「子どもを抱く」「歩行器を使う」「ペットを安全に移動させる」など、家庭で必要な動きを想定します。必要な通路の広さは家族や住まいによって違うため、実際の動きで無理がないか確かめます。
場所別チェック
| 場所 | 見ること |
|---|---|
| 寝室・居室の出口 | 家具や家電が倒れて扉を塞がないか |
| 廊下 | 床置き、コード、動きやすい家具がないか |
| 玄関 | 靴・荷物・持ち出し袋が扉と動線を妨げないか |
| 収納 | 扉が開いたとき、物が通路へ散乱しにくいか |
| 夜間の経路 | ライトを取りやすく、足元に障害物がないか |
地域・家族に合わせて調整するポイント
- 集合住宅の共用廊下、階段、防火戸、避難器具の周辺は、私物を置ける場所とは限りません。管理規約や管理者の案内を確認します。
- 乳幼児を抱いて移動する家庭は、片手がふさがる状況でも通れるか確認します。
- 高齢者、車いす・歩行器を使う人、視覚に障害のある人がいる家庭は、本人と一緒に経路を確認します。
- ペット用ケージやゲートは、日常の安全と避難動線の両方を考えて配置します。
注意すること
- 通路幅について、すべての住宅に共通する数字をこの記事では示しません。家族の移動条件と建物の案内で確認してください。
- 壁の強度や家具の形状を確認せず、自己判断で固定しないでください。
- 玄関・廊下を片付けても、自宅外の経路が安全とは限りません。自治体のハザードマップと避難先も別に確認します。
- 発災時は、落下物、火災、建物の損傷など、その場の危険を避けます。予定した経路へ無理に進まないでください。
公的情報の確認先
- 家庭内の配置・固定:東京消防庁「自宅の家具転対策」
- 避難通路・出入口の整理:内閣府「やってみよう!防災対策 第3回」
- お住まいの自治体・管理者:共用部、防火戸、避難器具、地域の避難先と経路
よくある質問(FAQ)
Q1. 非常持ち出し袋は玄関に置くのがよいですか?
取り出しやすさは大切ですが、玄関扉や通路を塞がないことも必要です。家族が通れるか、倒れた家具の影響を受けにくいかを見て、家庭ごとに場所を決めます。
Q2. 廊下の家具を固定すれば置いたままで大丈夫ですか?
固定だけでなく、まず家具を減らせないか、出口を塞がない場所へ移せないかを検討します。固定の効果は家具・器具・壁の条件で変わります。
まとめ
- 部屋から玄関まで一本歩き、床、家具、扉、夜間の順に点検します。
- 出入口付近には、転倒・移動しやすい家具や荷物を置かないようにします。
- 家族の移動条件と、集合住宅など建物のルールに合わせて調整します。
関連記事
- 寝室の地震対策:家全体の配置と固定方法を確認する
- 寝室の安全点検:寝床から部屋の出口までを先に点検する
- 安全な避難経路の決め方:自宅を出た後の屋外経路を確認する
出典
- 東京消防庁「自宅の家具転対策」
- URL:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/kaguten/measures_house.html
- 公開・更新日:ページ上で確認できず
- 参照日:2026年10月8日
- 支える主張:家具を減らす、配置を見直す、避難通路・出入口付近へ転倒・移動しやすい家具を置かない
- 内閣府「やってみよう!防災対策 第3回」
- URL:https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h24/69/bousaitaisaku.html
- 公開時期:平成24年度広報誌「ぼうさい」第69号(ページ上の年月は確認できず)
- 参照日:2026年10月8日
- 支える主張:避難通路・出入口周辺の整理整頓と避難経路を塞がない原則

