このページは平時の備えを扱います。災害時は、お住まいの自治体などの最新の公式情報と、食品・調理器具の表示を確認してください。
非常食を買ったまま、戸棚の奥で期限を迎えていませんか。ローリングストックなら、普段食べている食品を少し多めに持ち、食べた分だけ補充できます。
家族の好みや体調に合う食品を、日常の買い物で少しずつ増やしましょう。
冒頭の要点
- 食品は家族人数分を最低3日、できれば1週間分備えることが目安です。
- 普段の食品を少し多めに買い、古いものから食べ、食べた分を補充します。
- 量だけでなく、食べ慣れ、栄養、調理に必要な水・熱源、家族固有の食品も確認します。
今日やること
キッチンにある常温保存の食品を、主食・主菜・副菜などへ分けて数えます。
今日の一歩:不足が目立つ区分から、家族が普段食べる物を1品だけ買い物メモへ追加しましょう。
ローリングストックとは
農林水産省は、普段の食品を少し多めに買い置きし、賞味期限を考えて古いものから食べ、食べた分を買い足して一定量を保つ方法をローリングストックと説明しています。
手順は3つです。
- 家族が普段食べる食品を、少し多めに置く
- 期限の近いものから普段の食事で食べる
- 食べた分を次の買い物で補充する
防災専用品だけでなく、缶詰、パック食品、乾麺など、普段使う食品も備蓄になります。
まず3日分、できれば1週間分を目標にする
公的機関は、食品を最低3日分、できれば1週間分備えるよう案内しています。ただし、全家庭に共通する固定メニューがあるわけではありません。
家族の人数分について、1日に食べる回数と量を普段の生活から考えます。最初から1週間分が難しければ、3日分を目標にし、毎回の買い物で1〜2品ずつ増やして構いません。
水の量は別に数えます。飲料・調理用として1人1日おおよそ3Lが目安で、洗い物などの生活用水はさらに別です。
食品を4つの役割で点検する
| 役割 | 選び方の例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 主食 | 米、パックご飯、乾麺、シリアルなど | 水・加熱が必要か、家族が食べられるか |
| 主菜 | 魚・肉・豆などの缶詰、レトルト食品 | たんぱく質、開封方法、温めず食べられるか |
| 副菜・果物 | 野菜の缶詰・ジュース、海藻、ドライフルーツ等 | 栄養の偏り、家族の好み |
| その他 | 汁物、調味料、菓子など | 水分、塩分、年齢、食べやすさ |
商品名から選ぶのではなく、次を家族で確かめます。
- 普段から食べ慣れている
- 常温で、表示された期間と方法で保管できる
- 停電・断水時にも開けて食べられる物が含まれる
- 調理する物は、必要な水・熱源・器具も用意できる
- 量、固さ、味が家族に合う
- 原材料・アレルギー表示を確認した
続けやすい置き方と管理
収納は「見える」「取れる」「補充できる」が大切です。
- 同じ種類をまとめ、期限の近い物を手前へ置く
- 開封に道具が必要かを確認する
- 月1回、家族の食事に1品使う日を決める
- 食べた物を買い物メモへ入れる
- 期限、容器の傷み、家族の好みの変化を見直す
賞味期限と消費期限は意味が異なります。いずれも、表示された保存方法を守り、未開封であることが前提です。消費期限を過ぎた食品は食べません。賞味期限を過ぎた食品についても、災害時の大切な備えを自己判断へ頼らないよう、期限前に使って補充する運用にしましょう。
水と熱源も一緒に確認する
乾麺やレトルト食品があっても、水や加熱手段がなければ予定どおり食べられない場合があります。
- 加熱・湯せん・戻しに必要な水を確認する
- 加熱なしで食べられる食品も組み合わせる
- カセットこんろ等を使う場合は、製品の取扱説明書と使用期限を確認する
- 密閉空間や危険な場所で燃焼器具を使わない
熱源の安全な使用方法は器具ごとに異なります。この記事だけで判断せず、製品表示と消防・製品安全の公的案内を確認してください。
家族に合わせるポイント
乳幼児・子ども
ミルク、離乳食、子どもが食べ慣れた食品を確認します。初めての味や固さだけに頼らず、平時に食べられるか試します。調乳や年齢に合う食品は製品表示と公的案内を確認してください。
高齢者・食べる機能が弱い人
固さ、飲み込みやすさ、開封しやすさを確認します。必要な食形態は本人ごとに異なるため、医師、管理栄養士などへ相談します。
持病・食物アレルギーがある人
特殊食品は災害時に手に入りにくくなる可能性があります。購入時と食べる前の両方で原材料・アレルギー表示を確認し、必要量や代替食品は医師・管理栄養士等と相談してください。
宗教・文化、ペット
食べられない食品、家族が大切にする食習慣をリストにします。ペットフードは人の食品と別に数え、動物種や健康状態に合わせて獣医師へ確認します。
注意すること
- 特定商品や防災セットを買えば十分、とは限りません。
- 要冷蔵品だけ、加熱必須の食品だけに偏らないようにします。
- 食品の期限、保存方法、アレルギー表示は商品ごとに確認します。
- 災害時に異臭、容器の膨らみ・破損など異常がある食品を食べないでください。
- 持病、乳幼児、高齢者などの食事を一般的なリストだけで決めず、関係する専門家へ確認します。
公的情報の確認先
- 農林水産省「家庭備蓄ポータル」:食品備蓄と要配慮者向け情報の入口
- 農林水産省「簡単!ローリングストック」:ローリングストックの考え方
- 政府広報オンライン「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」:期間・食品分類・家族差
- 消費者庁「食品の期限表示に関する情報」:賞味期限・消費期限
- 消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」:加工食品のアレルギー表示
よくある質問(FAQ)
Q1. 非常食だけを1週間分買う必要がありますか?
いいえ。普段食べる日常食品と、災害時向けの非常食を組み合わせられます。調理条件、栄養、家族の好みを確認し、一定量を保ちましょう。
Q2. 何か月ごとに点検すればよいですか?
全商品共通の間隔はありません。月1回など家庭で続けやすい確認日を決め、各商品の期限より前に食べて補充する方法が分かりやすいです。
Q3. 子どもの好きなお菓子も備蓄に入りますか?
嗜好品は気持ちを落ち着ける助けになり得ますが、主食・主菜・副菜、水の代わりにはなりません。年齢、アレルギー、誤嚥に注意し、全体の一部として考えます。
まとめ
- 食品は最低3日、できれば1週間分を家族人数に合わせて考えます。
- 普段の食品を少し多めに置き、古いものから食べ、食べた分を補充します。
- 食べ慣れ、栄養、水・熱源、健康状態まで確認して、わが家の備蓄に調整しましょう。
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出典
- 農林水産省「家庭備蓄ポータル/災害時に備えた食品ストックガイド」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/ / https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html (要配慮者向けガイド令和8年9月、参照日:2026年10月8日)
- 農林水産省「簡単!ローリングストック」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/chapter02.html (参照日:2026年10月8日)
- 農林水産省「備蓄食品の選び方」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/chapter03.html (参照日:2026年10月8日)
- 政府広報オンライン「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」 https://www.gov-online.go.jp/article/202103/entry-10236.html (2026年2月13日、参照日:2026年10月8日)
- 消費者庁「食品の期限表示に関する情報」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/expiration_date (参照日:2026年10月8日)
- 消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/ (令和8年4月版資料、参照日:2026年10月8日)
- 厚生労働省「真空パックなどの密封食品でも命にかかわる食中毒が発生することがあります」 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002on5w-att/2r9852000002onda.pdf (2012年、参照日:2026年10月8日)

