このページは災害速報や医療上の個別判断を扱いません。災害時は自治体・医療機関等の公式情報を確認してください。
冒頭の要点
- 「一般的な防災用品」に加え、子どもが普段24時間で使う物を基準にします。
- 家庭備蓄、避難時の持ち出し、日常の外出用の3つに分けると、持ち過ぎと不足を減らせます。
- 授乳方法、月齢、アレルギー、服薬、発達に合わせ、使い慣れた物を定期的に入れ替えます。
今日やること
昨日1日で子どもが使ったミルク・食事、おむつ、衛生用品、薬を並べてメモし、「家に置く」「持ち出す」「普段持つ」に分けましょう。
まず「普段の24時間」を数える
子どもの必要品は、月齢だけでなく、授乳方法、食べられる物、排泄回数、健康状態で変わります。一般的なリストをそのまま買う前に、普段1日に使う量を記録します。
国は一般家庭に最低3日、できれば1週間程度の備蓄を案内しています。厚生労働省は、乳幼児など食事に特別な配慮が必要な人は2週間分あると安心としています。保管場所と期限を踏まえ、普段使う物を多めに持ち、使った分を補充しましょう。
3つに分ける
| 区分 | 目的 | 選び方 |
|---|---|---|
| 家庭備蓄 | 自宅で数日以上暮らす | 量を確保し、期限・サイズを入れ替える |
| 非常持ち出し | 避難直後をしのぐ | 保護者が子どもを連れて持てる量に絞る |
| 日常携帯 | 外出中・帰宅困難に備える | 普段の外出袋に1回分ずつ追加する |
食事・授乳の備え
母乳で授乳している家庭
授乳ケープ等は本人が普段使う場合に用意し、水分・食事、母乳パッド、清潔用品も備えます。災害時に困りごとがあれば、保健師、助産師、医療・栄養スタッフへ相談してください。
粉ミルクを使う家庭
- 普段飲んでいる粉ミルク
- 調乳に適した衛生的な水
- 湯を沸かす手段
- 清潔な哺乳瓶、洗浄・消毒用品
- 紙コップや使い捨てスプーンなど代替手段
粉ミルクは70℃以上の湯で調乳し、やけどに注意して人肌程度まで冷まします。飲む直前に作り、調乳後2時間以内に使わなかった物は廃棄します。停電・断水でこの手順を守れるか、平時に確認してください。
乳児用液体ミルクを使う場合
熱い湯を用意できない場合の選択肢です。開封せず保存し、対象月齢、期限、保存方法、必要な乳首・容器を製品表示で確認します。開封後は速やかに使い、飲み残しを保存しません。子どもが受け入れるか平時に試しておきます。
離乳食・幼児食
普段食べ慣れ、月齢・発達に合う物を選びます。開封後すぐ食べられる物、スプーン、食事用エプロン、ごみ袋を組み合わせます。食物アレルギーや治療食が必要な場合は、表示確認と医療者への相談を優先します。
排泄・衛生・着替え
- 普段使う紙おむつ・パンツ
- おしり拭き、手袋、ごみ袋、におい対策袋
- おむつ替えシート
- 着替え、肌着、季節の防寒・暑さ対策
- 子ども用の口腔ケア用品
- 必要な保湿剤等(医薬品は医療者・薬剤師と相談)
サイズアウトが早いため、月1回など家庭で続けやすい頻度で確認します。おむつの必要数は普段の交換回数から計算し、下痢等で増える場合の余裕を考えます。
健康・身元・安心のための物
- 母子健康手帳、健康保険・医療情報、連絡先の控え
- 常用薬、処方内容・アレルギー情報、お薬手帳の情報
- 体温計など普段必要な健康用品
- 抱っこひも等、普段から安全に使える移動用品
- 小さなおもちゃ、絵本など落ち着ける物
原本の持ち出し方と、紙・端末の控えを家庭で決めます。薬や治療用食品の量・保管条件は、医師・薬剤師へ事前に相談してください。
持てる量に調整する
避難時は子どもを抱く可能性があります。袋を作ったら、実際に子どもと一緒に持って短く歩けるか確認します。持てない分を詰め込まず、家庭備蓄、車や職場の備え、家族間の分担へ分けます。
非常持ち出し袋の作り方で、本人の必需品から優先する考え方を確認してください。
地域・家族に合わせる
- 自治体・避難所の乳幼児用品備蓄は内容・量・配布条件が異なるため、自宅分を基本にする。
- 保育園等にいる時間は、施設の備蓄、引渡し、連絡ルールを確認する。
- 双子・多胎児、きょうだい、ひとりで避難を担う保護者は、運搬方法と支援者を具体化する。
- 災害時に購入できることを前提にせず、流通しにくいアレルギー対応品・治療用食品を優先する。
- 断水を想定し、断水への備えと暮らし方も合わせて確認する。
注意すること
- 母乳、混合、ミルクのどれかを一律に勧めたり、保護者を責めたりしません。
- 粉ミルクを常温の水で溶かす、作り置きを長時間持ち歩くなど、製品表示と公的手順に反する方法を取りません。
- 乳児用液体ミルクも開封後の保存はできません。期限・対象月齢・容器を確認します。
- 食物アレルギー、持病、薬、脱水等の個別判断は医療・保健の専門職へ相談します。
- 抱っこひも等は災害時に初めて使わず、取扱説明書に従って平時に練習します。
公的情報の確認先
- 厚生労働省:安全な調乳、災害時の乳幼児栄養・健康
- こども家庭庁:授乳・離乳の支援ガイド
- 自治体:乳幼児用品の備蓄・配布、母子保健相談、避難所、保育施設の対応
- 医師・助産師・保健師・管理栄養士・薬剤師:個別の栄養、服薬、アレルギー、健康相談
FAQ
何日分を備えればよいですか?
一般家庭は最低3日、できれば1週間程度が国の目安です。厚生労働省は乳幼児等、食事に特別な配慮が必要な人は2週間分あると安心としています。最低義務ではなく、保管・期限・地域事情に合わせて段階的に増やします。
液体ミルクだけに替えるべきですか?
一律に替える必要はありません。普段の授乳を基本に、湯が使えない場合の選択肢として、対象月齢・表示・子どもの受け入れを確認して備えます。
まとめ
- 普段24時間で使う物を数え、家庭備蓄・持ち出し・日常携帯へ分けます。
- 授乳・離乳、排泄、健康の備えを月齢と家庭事情に合わせます。
- 成長、期限、サイズ、食形態を定期的に見直します。
関連記事
- 家庭備蓄の始め方:家族全体の備蓄を整理します。
- 家族の水備蓄量:調乳等の追加分も含めて考えます。
- 断水への備えと暮らし方:水、トイレ、衛生を整えます。
出典
- 内閣府「自然災害への備えは万全ですか?」https://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/check.html (更新日不明、参照日2026-10-08):一般備蓄期間、哺乳瓶・紙おむつ
- 厚生労働省「災害時に乳幼児を守るための栄養ハンドブック」https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/000602751.pdf (2020年頃、参照日2026-10-08):乳幼児のミルク・水・授乳用品
- 厚生労働省「粉ミルクの安全な調乳方法について」https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/001127421.pdf (2023年頃、参照日2026-10-08):70℃以上、2時間、液体ミルク
- 厚生労働省「被災地での健康を守るために」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000122530.html (更新日不明、参照日2026-10-08):授乳、衛生的な水、紙コップ、相談先
- 厚生労働省「災害発生に備えた栄養・食生活の工夫」https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-04-005.html (更新日不明、参照日2026-10-08):使い慣れた食品、特別な配慮が必要な人の備え
- こども家庭庁「授乳や離乳について」https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/junyuu (更新日不明、参照日2026-10-08):発育・発達に応じた授乳・離乳

