このページは平時の準備と基本行動を説明します。災害速報や現在の避難情報ではありません。災害時は気象庁や自治体の公式情報を確認してください。
津波の準備は「それぞれの場所から、どこへ逃げるか」を決める
家族がいつも同じ場所にいるとは限りません。自宅だけでなく、学校や職場、よく訪れる海辺でも、津波の避難先を確認しておきましょう。
沿岸など津波のおそれがある場所で強い揺れや、弱くても長い揺れを感じたときは、津波警報を待たずに避難を始めます。海の様子を見てから逃げるのでは間に合いません。津波は繰り返すため、避難後も警報・注意報の解除まで避難を続けます。気象庁の避難のポイント
この記事では、その行動を家族で共有するための「場所別の避難メモ」を作ります。メモは平時に書くものです。津波のおそれがあるときに、記入や家族の集合を待つ必要はありません。
今日やること:一つの生活場所の避難先をメモする
まずは自宅か、家族の学校・職場のうち一つを選びます。自治体の津波ハザードマップと避難場所の一覧を開き、その場所から避難する先を一件、確認して書きましょう。
今日の要点:「家にいるとき、津波の避難先はどこ?」を家族で確認します。施設名だけでなく、津波に対応する指定と利用条件も確かめ、分からないところは「未確認」と残しましょう。
この記事で分かること
津波に対応する避難先の調べ方、家族が離れているときの約束、入口や経路の確認項目を整理します。具体的な標高・建物の階数・出発期限を一律に決める記事ではありません。地域の想定や指定を確認するために使ってください。
1. 自宅・学校・職場の津波リスクを確認する
自治体の津波ハザードマップで、自宅だけでなく通学・勤務先の周辺も確認します。津波は川をさかのぼることもあるため、海から離れていることだけで判断しません。気象庁の平時の備え
旅行で海辺を訪れるときも、出発前に滞在先の自治体の情報を確認し、現地の避難標識や宿泊施設の案内を見ておきましょう。
- 地図が「津波」の想定を示しているか。
- 地図の対象地域、想定条件、更新日を確認したか。
- よくいる場所と、そこからの避難先を確認したか。
地図の読み方から確認したい方は、ハザードマップの見方も参考にしてください。
2. 津波に対応する避難先と経路を確かめる
「近い避難所」だけで選ばず、自治体が示す津波避難場所や津波避難ビルなどを確認します。普段使う施設でも、津波時に利用できるとは限りません。指定と施設ごとの利用条件を自治体や管理者の案内で照合しましょう。
入口・鍵・使える階や時間帯が分からないときは、平時に確認します。例えば静岡市の津波避難訓練でも、施設の入口や鍵の開け方、経路の確認を訓練に含めています。これは確認項目の参考であり、静岡市の施設条件を他の地域へ当てはめるものではありません。
気象庁は、避難先を一か所だけでなく、さらに高い場所にあるところも調べるよう案内しています。候補と経路を確認し、平時の訓練で実際にたどってみましょう。訓練で測った時間は、災害時も同じ時間で到着できるという保証ではありません。
3. 家族が離れているときの約束を決める
「家族がそろうまで待つ」ことが避難の遅れにつながらないよう、次の約束を話し合うことを提案します。内閣府も家族での避難先・経路確認と訓練を案内しています。
- 津波のおそれがあるときは、各自が今いる場所から避難する。
- 連絡の返事や、自宅での集合を避難開始の条件にしない。
- 安全を確保したあとに使う連絡方法を決めておく。
- 学校・園・職場の避難先と、安否連絡・引き渡しのルールを平時に確認する。
ここで決めるのは家庭の準備です。学校や施設の具体的な避難・引き渡し方法は、それぞれの案内に従って確認してください。子どもに「必ず自宅へ戻る」「親を待つ」と一律に教えることは避けましょう。
家族の避難メモ:まず一行を埋める
以下は編集部が準備を整理するために作った表です。空欄をすべて埋めるより、確認できたことと未確認のことを分けると、次に相談する点が分かります。
| ふだんいる場所 | 津波に対応する避難先 | 経路・別の候補 | 利用条件・未確認事項 |
|---|---|---|---|
| 自宅 | 自治体の指定を確認して記入 | 経路、さらに高い候補を記入 | 入口、鍵、利用時間など |
| 学校・園 | 施設の避難計画を確認して記入 | 施設の案内を確認 | 安否連絡・引き渡しルール |
| 職場・よく訪れる場所 | その場所の自治体・施設で確認 | 経路、別の候補を記入 | 夜間や休日の利用条件など |
メモと一緒に、自治体のページ名・確認日も残します。施設の指定や家族の生活場所が変わったら見直しましょう。
家族の事情に合わせて平時に相談する
移動に支援が必要な人がいる家庭は、避難にかかる手間や支援者が不在の場合も含め、自治体・地域・学校・福祉施設などと平時に相談します。車での避難を一律に決めず、地域の避難計画や道路事情を踏まえて確認してください。
避難が長く続く場合に備え、飲料水、常用する薬、携帯トイレ、暑さ・寒さへの備えなど、家族に必要な物をすぐ持ち出せるよう準備します。静岡市の訓練ページでも、長時間避難に備える持出品を紹介しています。これらを取りに戻ったり、詰め直したりするために避難を遅らせないよう、平時にまとめておきましょう。
警報・注意報を見聞きしたときの基本行動
| 状況 | 基本行動 |
|---|---|
| 津波のおそれがある沿岸などで強い揺れ、弱くても長い揺れ | 津波警報を待たず避難を開始する |
| 大津波警報・津波警報が発表された沿岸部や川沿い | 直ちに高台や避難ビルなどへ避難する |
| 津波注意報が発表された地域の海の中や海岸 | 海の中にいる人は直ちに海から上がり、海岸から離れる。海水浴や磯釣りをしない |
| 避難したあと | 津波警報・注意報が解除されるまで避難を続ける。最初の波が小さくても戻らない |
表の根拠は気象庁の津波警報・注意報と避難のポイントです。自治体の避難情報も確認してください。警報から注意報に切り替わっても、津波が続いている場合があります。
注意すること:海の様子や時刻だけで判断しない
津波は必ず潮が引いてから来るわけではなく、後の波が高くなることもあります。海岸や川へ見に行くことは避けましょう。
発表された第一波の到達予想時刻は、津波予報区の中で最も早い到達の予想です。自宅からの出発期限として使わないでください。揺れの条件や警報に応じた避難を遅らせず、避難中も気象庁・自治体の情報を確認します。
公的情報の確認先
- 気象庁「津波から身を守るために」:津波の性質、備え、警報を知る手段。
- 気象庁「津波警報・注意報、津波情報、津波予報について」:情報ごとの行動と解除までの注意。
- お住まいの自治体・訪問先の自治体:津波ハザードマップ、津波に対応する避難場所・ビル、利用条件、避難計画。対象地域・更新日・想定条件を確認。
よくある質問
Q. 海から離れた家でも確認が必要ですか?
海からの距離だけで判断せず、自治体の津波ハザードマップを確認しましょう。津波が川をさかのぼることもあります。自宅だけでなく勤務先や通学先も確認すると、家族の準備につながります。
Q. 津波警報が出ていなければ、揺れたあとも待ってよいですか?
津波のおそれがある沿岸などで強い揺れや弱くても長い揺れを感じたときは、警報を待たず避難を始めます。近い場所の地震では警報が津波の到達に間に合わない場合があります。
Q. 避難先で家族と連絡が取れなければ、探しに戻りますか?
津波は繰り返すため、警報・注意報の解除まで避難を続けます。連絡が取れないことを戻る理由にしないよう、各自の避難先と安全確保後の連絡方法を平時に共有しておきましょう。
まとめ
津波の準備は、自宅・学校・職場など、それぞれの場所からの避難先を確かめることから始めます。施設の指定と入口・経路を確認し、家族の集合や連絡を待たずに避難できる約束を話し合いましょう。今日は一つの生活場所を選び、避難メモの一行を埋めてみてください。
関連記事
- ハザードマップの見方:想定条件と災害の種類を分けて確認する。
- 地震発生時の基本行動:揺れているときの身の守り方を確認する。
出典
参照日はすべて2026年10月9日です。
- 気象庁 津波から身を守るために。ページ全体の公開・更新日:明記なし。場所別の備え、川の遡上、訓練、津波の性質と避難を確認。
- 気象庁 津波警報・注意報、津波情報、津波予報について。ページ全体の公開・更新日:明記なし。揺れ・警報・注意報の行動、解除まで、到達予想時刻の意味を確認。
- 内閣府 津波からすぐに逃げよう!。公開・更新日:明記なし。家族で決める避難先・経路と平時の訓練を確認。
- 静岡市 津波避難訓練。更新日:2026年2月26日。入口・鍵・支援・長時間避難に備える確認項目の事例。施設条件等は静岡市の情報です。
公開・更新情報
- 初回公開日:2026年10月9日
- 最終更新日:2026年10月9日
- 公的情報の最終確認日:2026年10月9日
- 更新内容:津波の場所別避難メモと平時に共有する家族の約束を作成。
- 制作主体:暮らしの防災手帖 編集部
- ファクトチェック:2026年10月9日、執筆者とは別のAI編集内検証担当が公的出典と本文を別工程で確認済み。消防・医療・建築等の専門家による個別監修ではありません。
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